死んだ木の森
言わずもがな、ゾンビの狩場
今夜はここへやってきた
否、気付けばそこに立っていた
不気味な音楽、風景に
少しばかり身震いする
自分で自分に言い聞かせた
(こいつらは雑魚だ。今の自分なら怖がることはない)
と、
ボコ、ボコボコッ
ズズズ…
ぅぁ゛~…
ぉ゛~…
最近は訪れる者がかなり減ったこの森、
久しぶりの獲物を逃すまいと
数十もの亡者共が地から這い出る
迫り来るゾンビの群れに
臆することなく斬りかかる
ずしゃ、ぶしゅっ
素早く正確な剣撃を受け
ゾンビは次々と倒れていく
…はずだった
ぅがぁ゛っ!
!?
確実に斬ったはずだがゾンビ達は全く倒れる気配がない
更に距離を縮めてくる
(何だ?以前来たときは簡単に…)
それでも、胸を貫き頭を潰し、休むことなく攻撃を仕掛ける
が、やはり効いている様子はない
気が付けば、完全に囲まれていた
強烈な死臭、吐き出される毒の息
肉を求めて伸ばされる腐った腕…
身動きがとれないまま、全身に鋭い痛みが…
うわああああああ